2016年7月21日木曜日

中検2級合格(3級の対策も含む)

こんにちは。

前の投稿で書いた通り本当はCEFRについて勉強してそれについて記事を書くつもりだったのですが、結局のところ中国語ばかりやっていてとうとう中検2級合格にこじ付けられたので、ついでに去年受けた3級についても含めて書いていこうと思います。

ところでメタ的な情報ですが、なんとこんな需要のあまりない試験対策などを細々と記してきた当ブログが最近20000アクセスを達成しました。ブログとしては多いんだか少ないんだか、どちらかというと少ないような数字ですが如何にも誰も見なさそうなサイトとしてはまずまずだし、自分にとってはむしろ驚きです。特に独検関連のページへのダイレクトアクセスが4分の1を占めています。参考になっているといいです。

さて対策の話の前に当方の中国語学習歴ですが、まず何も勉強したことがない状態で大学の第二外国語の授業として週2回中国語を1年とった後、同じ年度の3月(第85回)に中検3級を受け合格しました。その後は1年間一切中国語には手を付けず、前回の投稿の通りドイツ語の試験に合格した後にまたやり始め、今年の6月(第89回)に2級に合格しました。ちなみにHSK等、他の中国語の検定試験には手を出していません。

中検は仏検・独検などと同様に英検を意識したような形をとっていますが、各級の合格率は他の試験と比べて結構低めです。4級は第二外国語としての1年間、3級はその2年間の学習に相当するレベルというのは変わりありませんが、合格率はそれぞれ5割前後、3割~4割となっている上に合格基準点と共に回によってかなり変動し、特に2級以上のレベルではこれが顕著です。但し1級はかなり安定して5%未満という程の難易度で、「中検は準1級が事実上のゴール」というのが一般的認識になっているようです。確かに合格率だけ見れば英検1級や仏検1級が大したことないかのように見えてきてしまいます。

中検を受けようと思ったのは大学の第二外国語の授業が終わった後で、本来ならば4級を受けるのが妥当でしたが、結局背伸びして3級を目指すこととしました。もはや授業でどこまでやったかははっきり覚えてませんが、難しくても処置文・様態補語“得”・離合詞・連動文・比較文をやったくらいで方向補語や結果補語、ましてや複文などは扱わなかったと思います。

無論これでは単語数も文法の範囲も足りないので、3級を受けるにあたっては努力を要すること必至でした。そこで用いた単語帳が『頻出順 中国語1500単語(国際語学社)』です。中検3級と旧HSK基礎レベルの単語を収録していて「3000の例文すべてを、掲載1500語だけで作成」と謳っているのですが、これに関しては嘘です。ちらほら掲載されていない単語が散見されます。またこれは当時気づかなかったのですが、中検3級の単語数は公式に1000語から2000語ということになっているのでてっきり準4級・4級の範囲の単語も収録しているのだと思っていたらそうでもないみたいです。例えば“唱歌”,”打扫“,”起床“,“电脑”,”电话“などは入っていません。いずれにせよ、全単語について最低2つの例文が付いていて、なおかつ単なるアルファベット順ではなく品詞別になっているところは良いですが、CDが付いていないのは少し残念です。

文法書と対策本を兼ねて用いたのは南雲堂フェニックスの『中国語検定 合格への手引き』シリーズの4級と3級です。正直なところ、これさえ真面目に取り組んでおけばかなり余裕で試験に合格できると思います。構成としては両者ともに7章の文法解説+練習問題・文章題と中訳問題を含んだ総合練習問題・リスニング編・単語集が収録されています。文法事項については主に構文の視点からかなり独特な解説が為されてますが、取り扱っている範囲も例文も豊富で簡単な文法書の代わりと為り得るくらいです。リスニングについても本番の形式に近い問題が約10回分載っています。全体的に練習問題の難易度は実際の試験のそれよりも高めですが、これらの本を一通り終えた後には過去問の筆記問題が大分易しく感じられました。巻末の単語集も上記の単語帳を補完する意味で大いに役立ちました。

その後は適当に過去問題集を買って解き、いよいよ試験を受けに行った結果、リスニング95・筆記85と余裕の合格でした。ちなみに合格基準点は通常通りの各65点、平均点はそれぞれ60.6点・66.0点、合格率は35.7%でした。その後はというと、元々中国語を始めたからには中検2級ぐらいは取っておこうと思っていたのですが、大学でも中国語の授業は取らずにアラビア語を始めていたので結局は3級を取ってから遠ざかっていくばかりでした。それでもやはり中途半端感が拭えなかったので、今年の3月下旬にGoethe-Zertifikat C1を受けてから改めて2級を狙いに勉強し始めました。

まずは1年間の空白を埋めるべく、上記参考書の例文を改めて丸ごとノートに写して行くなどして単語と文法の復習をしました。私は語学だと殆どの場合検定を基準にして勉強してきているので、かなりの突貫工事となってしまい、辞書をいちいち引かないと新聞記事もニュースも理解できないくらいではどうしても使わなくなり簡単に忘れてしまいます。実際この時点で「“认为”ってなんだっけ?」というくらい、今思い返すと呆れ返るような状況でした。

その次に単語帳として用いたのはJリサーチ出版の『中国語単語スピードマスター 中級3000』です。この本は前半に名詞以外の品詞別に例文付きで単語が紹介されており、後半には分野別に34の短文とそれらの中に含まれる単語及び関連語(主に名詞)が紹介されており、最後には242の四字成語が収録されています。前後半それぞれ重複含めて1500単語あります。自分は結局前半部分しか勉強する時間が無かったのですが、動詞については2級で出てきそうな慣用句的語句が多々載っています。例えば“吃劳保”,“讲交情”,“唱高调”,“看人下菜”などです。ちゃんとCDも付録されますが、単語と日本語訳の読み上げなしに例文しか収録されていません。これについてはAmazonのレビューでも指摘されていますが、私は逆にリスニング対策としては有効だと思うので要は使いようの問題だと思います。

またかの有名な東進ブックスの『聴読中国語』も使い、20課まで本文を速読スピードで理解できるように何度も書き写したりCDを聞いたりしました。当初は全体をやり終える計画だったのですが、試験日には間に合わず。なんだか中途半端な対策ばかりですが、それでも上記の本のCDも聞き試験に挑むと、前半の短いやりとりのところはほぼ聞き取れ、長文も概ね回答に要する内容は把握できました。

筆記に関しては駿河台出版社の『中国語検定2級徹底攻略 −筆記完全マスター−』で対策しました。Amazonでも高評価の本ですが、実際に文法事項や類義語・多義語の紹介が豊富で、例文も充実しています。練習問題も本番の形式に大体対応しているので、表紙にある通り「筆記問題の対策はこれ1冊で完璧です」というのは嘘偽り無いと思います。ただこの本も結局最後までできず、8課ある内の6課までしかできませんでした。ちなみに他にも色々参考書を買っているのですがなかなか消費できませんでした。うーん、全く減価償却できてない。

ちなみにこれらと同時並行してネットで見つけた中国語の記事をノートに書き写しつつ辞書を使いながら読む、ということをやっていました。実を言うとこれが一番面白かったので最も時間を割いていました(笑)。なるべく多様な分野の記事を選ぶように心がけ、ソースも中国共産党系の人民网环球网から取ってきたり、逆に反共産党のスタンスをとる大纪元からも抜き取りました。あとは通学時などに日中新聞ウェブ版の記事をスマホで読んでました。どうも新華社通信などの日本関連の記事を転載しているようで、たまにぶっ飛んだ内容の評論が掲載されていたりしますが、これはこれで楽しむべきかと。

このような対策をして試験の2週間前に過去問題集を買い、実際に一回分を解いてみました(第85回)。この回は合格基準点がリスニング・筆記ともに60点と低くなっていたのですが、リスニングは70点、日訳中訳30点分除いた筆記は50点とれていて、合格できそうな点でした。次に第86回のを解いてみたのですが、この時の合格基準点は通常通り双方70点だったのに、筆記は相変わらず同様の条件で52点。訳で30点中18点取れれば合格していたことになりますが、果たしてそれだけ取れるか微妙なところ。リスニングは相変わらず点がちゃんと取れていたので問題なし、ただし筆記は訳の問題を除いてできれば5問不正解の60点、最低でも10問不正解の50点は欲しい、といった心境で本番に挑みました。

そして迎えた当日は直前にとりあえず必ず問題が出されるであろう複文について復習し、試験会場に向かいました。リスニングは過去問と比べて難しくなく、せいぜい何問か回答に迷ったくらいでした。し・か・し、右斜め前に座っていた受験者が選択肢の読み上げの最中に「これは違う」とか呟やくんです。変に惑わすな馬鹿野郎。筆記の時ならともかくリスニング試験の最中に言葉を呟くなんて他の受験者に迷惑極まりない。ふざけてやがる。今考えたら隣に座ってた奴とグルだったのかな?受験番号と座席順なんて把握のしようがない筈だけど。

そして筆記試験の方ですが、こちらは特に大問4が簡単に感じられました。他はあまり過去問と変わりないような。ちなみに大問5の中訳は幸い訳せない語句は無かったのですが、何を血迷ってか「きょうの仕事は多すぎて」という所を“昨天的工作太多了“と書いてしまいました。他の言語ならともかく、「昨日・今日・明日」がまんま“昨天・今天・明天”と対応する中国語だというのに。まさか「きょう」と平仮名で書いたのはこういうケアレスミスを誘発する為だったのか!いや、そんな訳無い、私がヘマしただけですね。あとこれは疑問に思ったことなのですが、「ものは良いことは良いが」という所で私は「もの」が「品質」を意味すると解釈して“质量好是好”と訳したのですが、公式解答だと“东西”になってました。「ものはそりゃいいけどやっぱ高くね」とかと言った場合、普通「高品質なことはそうだけど...」という意味だと思うんですけれども。ここは減点されたのかな?

さて試験が終わった後は道に迷い渋谷のスクランブル交差点を丸々一周する羽目になったのですが、どうにか帰ってこれて自己採点してみるとリスニングはなんとたったの2問間違えの90点。そして筆記は訳30点分除いて5問間違えの60点。合格基準点が70点から跳ね上がることはまさか無いので、合格確定でした。こうなるとむしろ記入ミスしなかったか不安になるものですが、おととい試験結果が届き、リスニング90点・筆記86点で再び余裕の合格でした。日訳は10点中9点、中訳はあんな凡ミスを犯したにも拘らず20点中17点でした。訳の問題は採点が甘めなのは本当なのでしょうかね。ちなみに今回の2級の平均点はリスニング73.8点・筆記62.7点で、平均点は32.5%という近年稀に見る高さでした。ある意味運が良かったのかもしれません。

こうして無事中国語学習の目標だった2級が取れたのですが、前述の通りいくつか参考書が余ってしまったのと、未だに新聞記事が辞書無しではスラスラ読めなく、ましてやNHKワールドの中国語放送さえ全く聞き取れないので準1級目指して今も勉強中です。その内また合格記が投稿できたら、と思います。ではでは。

2016年4月3日日曜日

DALF C1・Goethe-Zertifikat C1合格

こんにちは。タイトル通りですが、前に話していたDALF C1とGoethe-Zertifikat C1に受かることができました。久々に試験の感想と対策について書いていきたいと思います。(長文注意!)

まずDALF C1ですが、こちらは去年の秋に受けてきました。確か仏検1級の2次試験の結果を待っている間に申し込みに行ったのだと思います。受けようと思った動機というのは、実は仏検1級の対策の際にDALFの参考書も使おうと思って買っておいたのですが、一切手をつけていなくて勿体無く思えたからです。もちろん仏検1級に受かってこのまま勢いに乗ってしまおうというのもありました。

ちなみにその参考書というのはDidierの"Réussir le Dalf"とCLE Internationalの"abc DALF C1/C2"です。どちらもC1・C2の両レベルをカバーしているのですが、後者はとにかく沢山の模擬問題を載せているのに対して、前者は試験を受ける際の戦略に重点を置いています。例えばCLEの方は各4科目に15個の模擬問題と模試が1回分あるのですが、Didierの方は問題が少ない代わりに読解だとまず600語の短いテキストから読ませる作りになっていたり、作文では要約問題とエッセーでどのように文章を組み立てるべきか詳しく解説してあります。理想としてはまずDidierの問題を解いて試験の形式に慣れてからCLEの本で出され得る様々な分野に於ける問題を解いてしまえばテストに万全の態勢で挑めるのでしょうが、残念ながら自分はCLEの問題を全部解けませんでした。良いことなのですがとにかく問題が多くて時間が無い。読解なんかに出てくる文章はどれも面白い内容なのですけれどもね。

試験の形式はと言いますと、聞き取り・読解・作文・口頭試問の4科目があり、各科目25点満点で合計100点満点、各科目最低5点以上かつ合計で50点以上で合格というのは他のレベルと変わりありません。聞き取りは2部に分かれていて、第1部は最大10分の議論・講演ないし会議の録音を2回聞き問題に答え、第2部はいくつかの短いラジオからの録音(ニュース・世論調査・広告など)を1回聞いて問題に答えることとなっています。点数配分は第1部の方が大きいので、合格点のことを考えるとこちらが勝負です。読解は1500-2000語のテキスト(普通のサイズのフォントでA4二枚~三枚)を読んで問題に答えます。時間は50分。文章の種類としては少し厄介な論説文が出やすいみたいです。作文は2~3個の短い新聞記事(合計1000語程度)を読んで、それら記事の要約と自分の意見を伝えるエッセーを書きます。時間は2時間半なのですが、書かなければいけない語数については参考書等でバラバラで、自分が受けた時は要約が220語前後、エッセーが250語以上だったと思います。そして口頭試問は全部でA4二枚程度の新聞記事2~3個を読み、その内容と自分の意見について10~15分間の発表と残り時間で試験官とのディベートを行います。準備が1時間、実際の試験が30分となっています。あと、作文と口頭試問については予め文系か理系かを選びます。自分は文系にしました。

準備の際は特に重視した科目はなく、まんべんなく参考書の問題を解いていました。自分にとっては聞き取りがとにかく鬼門ではあったのですが、壊滅的な点数をとらないくらいならいいだろうと開き直り、むしろ時間で言えば通っているフランス語教室のネイティブに頼んで作文と口頭試問を見てもらう方に集中してたかもしれません。あとやったこととしては毎日フランス語の放送を聞いたり記事を読むのは当然ですが、なるべく辞書なしに読もうと心がけました。この試験はとにかく読む箇所が多くてそれなりに難しい文章が出てくるので、わからない単語があっても読み飛ばすか前後の文脈で意味を推測するなどしていました。読解は50分しか時間がなくて出来るだけ速く読めないといけないですし(と、この時は思っていたのだが...)

そうして受けてきた結果ですが、聞き取り11.00・読解21.00・作文11.50・口頭試問15.00の合計58.50で合格でした。実を言うと、口頭試問が終わった直後は受かったという感触がありました。というのも口頭試問は滞りなく出来たし、聞き取りと作文もとりあえず全部質問に答えたし、なにより読解の文章が使っていた参考書からしてあり得ないくらい簡単だったからです。当初は「A4三枚で50分はきついな〜」と思っていたのがいざ受けてみたら時間があまる始末。だってテーマが書籍の変遷みたいなかなり身近な内容で、papyrusって単語まで註釈が付いているんですよ。それでも4点落としている訳ですけど、どう考えてもB2の時の文章の方が難しかったと思うんですよね...

他の科目について言うと、少し後悔する点が2点あります。まず作文で要約を下書きしてから回答用紙に写し書きしたのですが、それでエッセーの方に時間を使えなくなり自分でも読み返してみて説得力の無い文章になってしまいました。メモ用紙は要点を記すことだけに使うべきかもしれません。あともう一つは口頭試問で少し冒険をしてしまったこと。自分のテーマは「なぜ子供に読書を奨める必要があるのか」だったのですが、「そんなの必要無い。読書しようと思えば読むさ」みたいなテーマに沿うどころか歯向かう発表を調子こいてしてしまいました。まあ本音を言ったまでなのですが、試験ということを考えると冒すことなかったですね。もう少し良い点がとれたかもしれません。

そしてDALFを受け終わった直後に次はドイツ語を再びやろうと思い、早速本屋に行ってGoethe-Institutが実施している試験の参考書を見に行きました。本当は去年に独検1級(とついでに露検1級も)受けるつもりだったのですが、結局フランス語に気を取られていて申し込めませんでした。

日本で受けられるドイツ語の検定試験というのはかなり種類があって、日本の法人が行っている独検の他にもドイツ政府の文化交流機関であるGoethe-Institutが取り仕切る試験や、そのオーストリア版であるÖSD(Österreichisches Sprachdiplom Deutsch)があります。独検は英検と似通っていて5級~1級までのレベルがあり、Goethe-InstitutのテストとÖSDのものはCEFRに準拠しています。ТРКИやDALF同様ÖSDはC1でオーストリア国内の全大学にドイツ語能力の証明として使えることとなっているのですがドイツの場合はいささか複雑で、B2~C1レベルの学術的なドイツ語に特化したDSH(Deutsche Sprachprüfung für den Hochschulzugang)かTestDaFという試験である程度の成績を残すことが基本的に求められるようです。大学によってはGoethe-Zertifikat C1の証明書を以てDSHないしTestDaFの受験を免除される場合があるのですが、C2でないと一切免除ということにはならないみたいです。

自分はドイツに留学するのもいいな、とも思いつつ直ぐに行くことはないのでとりあえずGoethe-InstitutのB2かC1を受けようと思っていました。ちなみにその時のドイツ語の学習状況はと言いますと、3年前に独検準1級を受けてから一切何もしておりません。たまにニュースを読むか大学のレポートでドイツ語の文献を探し当てるくらいでした。そんな私でもB2の問題はざっと見た限りあまり勉強しなくても受かりそうだったので、いっそのことC1を受けることとし、模擬試験が4回分と比較的多めに載っているCornelsen社の"Prüfungstraining Goethe-Zertifikat C1 (ZMP)"を買ってきました。ちなみにこのZMPというのはZentrale Mittelstufenprüfungの略で、2007年以前はこう呼んでいたそうです。名前が変わるに際して難易度も若干上がったみたいなのですが、ドイツではC1でも「中級試験」扱いなのですね。日本のInstitut françaisじゃsupérieurなんて偉そうな名前なんですがね(-_-;)。

こうしてドイツ語でもC1を目指して勉強することとしたのですが、実を言うと自分自身ドイツ語には変な苦手意識というものが(今でも)あって、ドイツ語が嫌いというよりはなかなか馴染めない。特に動詞の接頭辞が分離したり動詞に付くことで意味がガラリと変わってしまうとか、並列接続詞・従属接続詞・接続詞的副詞の違いが厄介だとか、なぜか機能動詞がドイツ語だと重要な文法のテーマになっていたりとか。言語に良し悪し無いのは百も承知ですが、なんだかこう、うん、やっぱりドイツ語嫌いあまり好きじゃない。ただやっぱり海外でロシア語・フランス語・ドイツ語に触れる機会があったことと、将来研究に使えそうな言葉ではあるので、やってやろうという気になりました。まあ一種の意地ですね。

3年間のブランクを埋めるべくまず手に取ったのは三修社の「ドイツ語できちんと書いてみる」という本。内容は枠構造・接続法・語順のルールなどといったそれほど難しく無い文法事項の説明に和訳問題がついている感じです。薄めの本ですがこういうのでもやらないと追っつかなかったのです。次に使ったのはベレ出版の「しっかり身につく中級ドイツ語トレーニングブック」。こちらは独検準一級レベルの文法を扱っている本で、とにかく書かせる練習問題が多いです。筆者が書いている通り「文を違うパターンで書き換え」られることが目標となっており、最後の方はDSHの文法問題を意識したdass副文・zu不定詞副文・動作名詞句同士の書き換え問題が収録されています。私は問題文と答えを全部ノートに書いて問題を解いていたのですが、これは後に試験の作文のところで非常に役立ったと思います。あとこの本で特筆すべきなのは456個の動詞+前置詞の組み合わせと同数の機能動詞のリストがあることです。私はこれらをノートにlingueetatoebaで見つけた例文と一緒にどんどん書いていきましたが、結果問題と合わせてB5ノートまるまる3冊使うこととなりました。これで自分のドイツ語慣用句辞典みたいなものが出来ましたし、実際のテストでもzur Verfügung stehenといった語句を問う問題が出てきたので、やってて良かったです。独検1級を受ける時にも役立ちそうですし。イチオシの本です。

文法については以上のような対策をしつつ、4ヶ月間は必ず毎日ドイツ語のニュースを読み聞きしていました。読むことについては当初はただの報道記事を読んでいましたが、次第に少し難しめの評論を読み始めました。特にZeit Onlineはある出来事についての事実関係だけでなく詳しい分析が絡んでいる記事が多く、かつたまにあるツッコミ的なコメントが面白いです。あとSpiegelの雑誌も買い(日本では高いですが)、頑張って一冊読みました。聞くことについては最初はDeutsche WelleのB2-C1学習者用のLangsam gesprochene Nachrichtenを聞いていたのですが、1.5倍の速さにしても大体分かるようになってからは同局のオンラインテレビを毎日2~3時間見ていました。結構面白い番組があって、特に見ごたえがあったのは第二次大戦後に西ドイツの司法当局が如何に戦争犯罪者に対して機能していなかったか、というドキュメンタリー番組です。なんと東ドイツが西ドイツに戦争犯罪者リストを提供するという提案を行っていただとか。ただ少し不満なのはスポーツのシーンでもないのによくニュース番組の途中で放送が遮られることです。残念ながら日中やっているニュース番組は見逃し視聴が出来なく、ドイツの深夜(=日本の早朝)にようやく本日のまとめ的なニュース番組が掲載されるので、そういう時はドイツ第一放送の方を見ていました。ちょうどヨーロッパが難民危機に揺れているので、今やEUの中心国であるドイツの視点からニュースを見るのは興味深かったです。

このように読解・聞き取り・文法の練習をしつつ3月末の試験に申し込み、試験の1ヶ月前に初めて読解と聞き取りの模擬問題を解いてみました。ここで試験の形式ですがDALF同様の4科目があり、読解は3部に分かれています。第1部では400語くらいの新聞記事と空欄付きの要約があり、空欄を埋めていきます。第2部では4つの固くない文章を読み提示された5つのテーマがどの文章で扱われているか引用と共に答えます。ここで厄介なのが10個答えがあるのですが、10個以上書いても回答用紙の上から10個までしか採点されないのでパズルを解くみたいによく考えさせられることです。第3部は短い新聞記事の穴埋め選択式問題です。前置詞や代名詞を問うものもあれば語彙(例えばtreiben/führen/folgenから選べなど)の知識を試させられるのもあります。聞き取りは2部あり、第1部は電話の会話を1回だけ聞いて記述式の問題に答えるもの、第2部はインタビューを2回(2回目は録音が3つに分けられる)聞いて選択式の問題に答えます。この試験も各科目25点で合計100点満点なのですが、合格には読解・聞き取り・作文で45点以上及び口頭試問で15点以上が必要となります。

実際に読解と聞き取りを解いてみるとそれぞれ20点とれそう、案外簡単かも、だなんて思っていたのですがよくよく考えてみると自分はもうかれこれ5年間ドイツ人と話したことなど殆どない。海外の学校でA1相当の授業を1年間受けてからは独検の2次試験の試験官としか話したことがない。しかも合格には口頭試問で6割取らなきゃいけない。一応ТРКИの第2レベル(B2)までは完全独学で受かりましたが、今回はC1。ここで危機感に苛まれますが、気を取り直して作文の練習。作文は2部あり、提示されたグラフを基に200語以上のエッセーを書くのと、くだけた友達へのメールを読んで別な関連する内容のお固いメールの記述式穴埋め問題に答えることとなっています。後者は読解の第1部と似ててかつそれほど難しくないのですが、配点が5しかないので必然的に前者のエッセーが重要となります。いくつか実際に自分で書いてみたのですが、この時心がけたのは2つ。まず指示された5つの点については全部書くこと。これで4点もらえます。あとは構成について予めパターンを考えておくこと。採点基準では文章構成・結束性が5点満点で問われるので、私の場合は導入+5つの指示された点+結論の7段落で書くことにし、かつ各段落の冒頭で使いそうな語句を覚えておきました。例えば導入にはMeine Arbeit behandelt das Thema...、日本について語る時にはIn meinem Heimatland Japan...とかといった具合です。

そうこうして作文については充分な量を時間内に書けるくらいにはなり、1週間前(!)に重い腰を上げて口頭試問の練習をしたのですが...喋れない!口頭試問は最初に提示されたテーマについて3~4分間のスピーチ、その後にもう1人の受験者と会話をします。自分で練習出来るのはつまり最初のスピーチのみだったのですが、実際やってみると酷い。一応15分の準備時間があるので、タイマーをセットして紙にスピーチのメモをし、携帯で録音しながら話すということをやったのですが、最初の時は本当に酷かったものです。要点はメモしているのに言葉がなかなか出ない。スピーチが2分半で終わってしまうと思ったらもう1回やってみると話すのが遅すぎて7分もくっちゃべってる。一応同じ模擬問題を繰り返してやって、ある程度パターンを覚えて、また次の問題をやっていくと最後の方にはそれっぽいスピーチをしているがつっかえているし副文が出来てないし...。こんなんで6割取れるのか、と思いきやもう試験直前。今更ながら全くドイツ語で話す機会を作らなかったことに後悔するのでありました。

そして試験当日。読解・聞き取りは自分の買った模擬問題集よりも難しくギリギリ6割くらいしか取れないと感じましたが、作文は上記の対策でチョンボしていない筈。ただ他の採点項目である語彙の豊富さと文法はネイティブに練習した作文を見てもらっているわけではないので点を落とすかも、といった心境です。そして昼休みを挟んでの口頭試問。テーマとして私が模擬問題集から想定していたのは環境問題とか住居の問題のような身近な話題だったのですが、出されたのがあの有名な諺"Reden ist Silber, Schweigen ist Gold(雄弁は銀、沈黙は金)"についてどう思うか、という全く考えてもみなかったテーマ。この諺は聞いたこともあるし意味もそのままだろうと思い、とりあえず苦しみ紛れにスピーチのメモを書いていくと問題用紙の取り扱うべきポイントに「どのような状況で人は真実を話すことを避けるべきか」とある。あれ、この諺って「嘘も方便」って意味だったの?しゃーない、そういうことにしよう!とメモを書き直し、あっという間に準備時間が過ぎる。そして本番のスピーチでは初っ端から"Schweigen ist Geld(沈黙は金銭)"と間違える爆笑ものだったのですが、とりあえず挙げられたポイントについては触れてそれっぽいスピーチは出来ました。C1にもなってそれっぽいでいいのかな(^_^;)。その後の会話ですが、相手の方はドイツ語がとても上手であったこともあり難なく出来た模様。もっとも私の方が1回「?」となり会話を遮ってしまいましたが。

こうして試験は終わったのですが、DALFの時みたいな余裕は無いにせよ6割はとれているチャンスはあるのではないかと思っていました。随分遠回しな表現ですね(笑)。ちなみにGoethe-Institutの試験はなんと5-10日以内に結果がインターネットで公表されることとなっており、これは私が今まで受けてきた試験で最速です。証明書は2-3週間後に来るという迅速さ。どこかのフランスの試験とは違いますね。ТРКИでさえ早い時は1ヶ月半で結果と証明書が来たのに、未だにDALFは証明書が来ません(^o^;)。

そして結果が開示されたのが4月1日なのですが、なんと合格でした。それも予想外の点。受かっててもギリギリ6割だと思っていたのですが...。まず読解が18.5点、聞き取りが14.5点。どちらも本番では難しいと感じていたので、こんなものでしょう。お次は作文が24点。え、これってほぼ満点じゃんwww多分穴埋めで点落としてるからエッセー満点じゃんwww一切ネイティブに添削とかしてもらってないのにwww採点甘いんじゃねwww。そして問題の口頭試問が22.5点。9割とかwww分かったエイプリルフールだwww。というわけで筆記57点+口頭試問22.5点の合計79.5点で余裕の合格。今見てみても同じ結果が出てくるので嘘ではないようです。むしろあとたった0.5点で成績がbefriedigend(良)からgut(優)になってました。いや、嬉しいですけど...なんで完全独学でやって圧倒的にアウトプットの方が成績良いんですかね...。それに何でドイツ語の検定試験ばかり成績が良いんですかね...。

何であれともかく、冬休みを丸々ドイツ語に注ぎ込んだ成果が形となりました。実際、試験の勉強は別にしても前よりも格段にドイツ語の文章を読んだりテレビを聞くことが出来るようになって、その面ではロシア語とフランス語と変わらないくらいになったと思います。そしてとうとう露仏独でC1がとれました。スイスの学校でフランス語とドイツ語の授業を少し取り、たまたまロシア語を話す連中と仲良くなってロシア語をやり出し、日本に帰ってきてから本格的に勉強する気になった当時としては考えられなかったことです。何せ仮にでもこれら国々の大学や大学院に入れる可能性を得たのですから。元々はせっかく向こうで学んできたのだから忘れないでおこうと始めたことで、大した動機でもないのですが何だか惰性でここまで来てしまいました。もっとも最近自分は将来研究したいテーマがあり、これら言語を使うことがあるやもしれないというのも少しずつモチベーションとしては割合を占めていきました。せっかくですから、金さえあれば留学でもしてみたいものです。

というわけで長々とした投稿を書いてしまったのですが、露仏独でC1が取れた記念に自分も興味があるのでCEFRについてもっと勉強して今度はこれら試験の比較について書いてゆきたいと思います。ちなみに今は中検3級止まりの中国語を再びやろうかと考えているところです。あと今年こそ独検1級と露検1級も受けてみましょうかね。

2015年12月4日金曜日

久々に見てみると...

またまたお久しぶりです。
大分長いことブログを更新してなかったのですが、アクセス解析を見てみると独検関連の記事がかなり読まれていてびっくりです。恐らく独検についてはかなり詳しく対策だの試験の内容だのを書いていたからだと思うのですが、役に立っているのでしょうか...

さて、大学生になっても語学&検定依存症というものは解けていないようで、これではいかん、と思ったりもしなくもないのですが、どうしようもない。去年はとりあえず自分がロシア語学習の目標としていつからか掲げていたТРКИの第3レベルにギリギリ合格し、今年は大学で1年間中国語をやって中検3級を取り、そしてとうとう仏検1級にこちらもギリギリで合格しました。先月にはDALFのC1を受け、現在結果待ちです。今は再びドイツ語に力を入れ、来年の独検1級及びゲーテのC1に向けて勉強しつつ、中国語やアラビア語といった印欧語族以外の言語もつまみ食いしているところです。

今度また出来れば仏検1級の対策について書きたいところですが、何分自分は一次試験を合格基準点ちょうどで通っていることと、他の方々が既にかなり詳しく対策について書かれていらっしゃるので、少し気が引けてしまいます。ТРКИについても謎の救済措置での合格だったもので....。いつかもう書いたと思いますが、よく受かったものです(笑)。

2014年2月9日日曜日

独検準1級合格

お久しぶりです。
前の投稿から半年以上も経ってしまい、もう年も改まってしまいました。
その間何をしていたかですが、秋の間に何とか早めに大学を決めることができたので、11月に独検準1級の一次試験、そして先月にその二次試験を受けてきました。

独検に関しては実は既に夏休みの間、受験勉強と併行して準備をしていました(笑)。主に郁文堂の「独検合格らくらく30日 準1級」を8月に一ヶ月かけてやってました。その後、運良く独検の申込締め切り日の直前に大学から合格通知が来たので、予定通り(?)に出願して準備に本腰を入れました。その際に使ったのは三修社の「独検準1級合格講座」とおなじみの白水社の「独検対策準1級問題集」でした。三修社の本の方が馴染みやすいと言うことで、まずはそちらの方を一通りやってしまい、試験の一ヶ月前くらいになって白水社の本を使って実際の試験形式の問題や練習問題を問いていきました。そして直前には2級の時に使った三修社の「ドイツ語リスニング」を使って耳を試験に向けて慣らしておきました。

それぞれの対策本の特徴ですが、「らくらく30日」と白水社の問題集はまさに独検の対策に特化したものという印象を受けましたが、三修社の「合格講座」はドイツ語の能力を上げることが第一、独検対策は二の次というような感じで問題数は少ないものの、語彙対策としては派生語を感覚で掴ませるような解説があったり、読解に関しては重要な構文や読解のテクニックの紹介があったりしたりと、どこでもいつでも役に立つドイツ語の知識を養ってくれているように思えました。実際、今回単語集を買ったものの一度も使わずに合格できたのはこの本にあるテクニックのおかげだと思います。ドイツ語のニュースも大分分かるようになったし。ただ、試験本番では語彙の豊富さを問う大問1は全部不正解でしたが。まあ気にしない気にしない。

一次試験は去年の11月の末に前と同じく、家の近くの大学で受けてきました。上記のように初っ端からこけましたが、動詞と名詞の書き換え問題や読解の問題で挽回し、67.66%(合格点52.69%・平均点49.61%)で一次試験突破。その後1月末に二次試験だったのですが、上記参考書のティップスを読んだり、自己紹介文を準備した程度であまり準備しませんでした(^_^;)。

そして訪れた試験日。参考書とかには簡単な自己紹介の後に写真を提示され、それについて話し合う、という試験内容だと書かれていますが、実際には以下の通りでした。

(入室、着席、本人確認後)
「じゃあ、簡単に自己紹介をしてくれるかしら?」
「◯◯と申します。私はシューラーで、今東京に住んでます。以前はアメリカに3年、スイスに4年半住んでいました。英語、ロシア語、フランス語、ドイツ語とあと日本語が喋れます。」
「ん?あなたは何ですって?」
「シューラーです。」
「ああ、Schüler(学校の生徒)ね。」
(いきなり簡単な単語を聞き取ってくれなかった様子。)
「スイスにいる時ドイツ語を勉強したの?」
「はい。インターナショナルスクールで1年だけ勉強して、日本に帰ってきてから2年くらい独学で勉強してます。」
「ということはスイスドイツ語に堪能なのかしら?」
「いえ、ずっと標準ドイツ語を勉強してきたので。」
「聞いて理解することぐらいできる?」
「できませんね。」
「あらそう。そういえば、あなたの専門は?」
「いえ、私はまだ大学生じゃないので...」
「あら、そうだったわね。」
「でも、4月からルシースティックを大学で勉強します。」
「ルシースティック?何それ?」
(またも分からず)
「その、ロシア語とか...」
「ああ、Slawistik(スラブ学)みたいなものね。ところで出身は?」
「東京です。」
「あらま、東京生まれで海外育ち、それでまた東京ってことね。じゃあ、最初に渡された紙をひっくり返して写真を見て、何が見えるか説明してくれるかしら?」
(写真はどこかの街のトラム通りでした。)
「そうですね、トラムと自転車を持った女性に他にも人が幾人か見えます。以前住んでたスイスの街に似てるように見えます。きれいな写真ですね。」
「それはオーストリアの写真なの。」
「そうですか。」
「ところでヨーロッパでは中心部での車の進行を禁じて、こういうトラムとかの利用を推奨している街があるけど、そのアイディアについてどう思う?」
「いいアイディアだと思います。車がたくさん通ってると歩きにくいですからね。正直、東京という街は好きになれません。なんせ人も多いし車も多くて動きにくいですから。」
「じゃあ、そのアイディアを東京で実現することは出来ると思う?」
「東京みたいな大きな街では難しいと思います。」
「いや、たとえば中心部だけとか。」
「でも東京のどこが中心か、というのはなかなか分からないんじゃないですかね。」
「確かにそうね。」
(なんだか会話を断ち切ってしまったような...)
「少し話しを変えるけど、あなたは免許をとりたいとは思いませんか?」
「少なくとも東京にいる限りは思いません。正直、人が多い中で乗るのは怖いです。それにバスとか電車もありますし。」
「あなたの家には車がありますか?」
「はい。」
「よく使うんですか?」
「あまりよく使いませんね。父も出勤にはバスを利用するので。」
(本当は電車だが単語が思い出せずやむなく嘘をつく)
「あらそう。ではこの辺にしときましょうね。さようなら、良い週末を。」
「ありがとうございました、さようなら。」

...というような感じで、英検や仏検の準1級二次試験のようなスピーチや質疑応答といった堅苦しい試験内容とは違い、日常的な会話が出来るか否かを見るものであった気がします。どちらかというと仏検の2級の二次試験に近いです。

ちなみに英検・仏検・独検の準1級は全部合格したことになるのですが、それらを比べると問題の難易度自体はそんなに変わらないと思います。問題量は英検が圧倒的に多いですが。ただ、合格ラインや二次試験の難易度については独検の方が緩めだと思います。

さてと、ドイツ語は僕にとって本命でないので、準1級で大体目標達成です。ただ、ゲーテインスティテゥートの試験(ドイツ本国の検定)は今度受けてみたいです。ロシア語やフランス語みたく、B2レベルを目指そうと思います。

2013年7月29日月曜日

DELF B2・独検2級合格

こんにちは。
前の投稿で受験したと書いていたDELF B2と独検2級ですが、両方受かっていました。

DELF B2は以前書いた通り合格点は半分以上で100点中50点以上とれてればいいのですが、その他にも各科目(聴解・読解・作文・会話)で25点中5点以上とれてる必要があります。自分の結果は以下の通りでした:

聴解:20.00
読解:11.00
作文:16.50
会話:21.00
合計:68.50

読解が低い以外はまずまずの結果でした。ただ前にも書いた通り、何を言ってるのか分からなかった聴解で20点もとれてるとは。去年受けたТРКИの第二レベルと同じです。どうにかしてどうにかなったのでしょう。それにしても、受けるか受けまいか考えていた4ヶ月前、実際にサンプル問題をやってみたら聴解は7点しかとれなかったけど読解は16点とれたから、「きっと作文と会話でカバーできるさ!」とかと思って出願したのですが、一体どういうこっちゃい。直前にやった模擬試験でも聴解は10点もとれなかったんですけどナンデヤネン( ・`ω・´)っ。まあ、合格できればこちらのものです。とりあえず今度フランス語を勉強するときには読み書きに重点を置くこととします。

独検は自己採点通り、90.00%とこれまた切りの良い数字でした。全受験者の平均が55.14%、合格最低点が56.43%だったので、かなり点数的には良かったと自分でもびっくりです。今まで独検に関しては4級は94.00%、3級が80.58%、そして今回の2級が90.00%と、他の検定はわりとぎりぎりで受かっているのに絶好調です。

とりあえずこれで英・仏・露・独で2級以上持っていることとなります。

2013年7月9日火曜日

DELF B2・独検2級受験

こんにちは、かれこれ四ヶ月ぶりの投稿です。
それにしても最近暑くなりましたね。溶けちゃいそうです。

ところで一ヶ月ほど前にDELF(フランス国民教育省認定フランス語資格試験)のB2を受けてきました。レベル的には去年の夏に受けたТРКИ・TORFL(ロシア教育科学省認定ロシア語検定試験)の第2レベルと同じです。

どうやらここ最近ヨーロッパでは外国人のための国語の検定試験を統一する動きがあったようで、A1・A2・B1・B2・C1・C2の六つのレベルを策定し、各国がそれに合わせて自国の言葉の試験を作る、あるいは作り直したそうです。フランスの場合はA1~B2をDELF(Diplôme d'Etudes en Langue Française、フランス語学習の資格試験)、C1・C2をDALF(Diplôme Approfondi de Langue Française、フランス語の深い知識の資格試験)と分類しています。ロシアはA1を「入門レベル」、A2を「基礎レベル」とし、それ以降はB1の「第1認定証レベル」からC2の「第4認定証レベル」まであります。それぞれのレベルの価値に関しては各国の間で違いがあるようで、例えばフランスではC1かC2を持っているとフランスの大学に入る際の語学試験が免除されるのですが、ロシアではB1相当の第1レベルでも入学でき、B2相当の第2レベルは大学卒業及び大学院入学に必要、C1相当の第3レベルはロシア語専攻の学生が大学院を卒業するのに必要とか。ただこの基準にはかなりブレがあるみたいで、B2でもフランスの大学に入る際の語学試験が免除されたりだとか、B1でもフランスの大学への留学が可能だったりだとか聞いたことがあります。ロシア語に至っては試験主催者のサイトによって書かれてることが違ったりします。どういうこっちゃい。

まあともかく今回受けたフランス語の試験は言わば中の上レベルであったわけです。感想はと言うと、難しかったです。今回の試験は聴解・読解・作文・会話の4つの科目から成るのですが、このうち聴解と読解がとにかく難しかったです。聴解はフランス語のラジオを聞き取る問題だったのですが、なにぶん速く喋ってて何を言ってるのか分からない。まるで回転寿司が速く回り過ぎてて好きな寿司が取れないような感じです。読解は2つの新聞記事があったのですが、片方が社会学っぽいトピックで知らない単語だらけ。いまいち内容をつかむことが出来ませんでした。ただ合格点が半分以上なので、感触の悪くなかった作文と会話が良ければいけるかな?

そしてその一週間後、すごーく近所の大学で独検2級を受けてきました。こちらの方はかねてから準備していたからか、わりと簡単に感じました。自己採点でちょうど9割だったので、解答用紙への記入ミスとかが無ければ合格できているはずです。

このブログを読んでくれている人はそんなにいると思いませんが、一応独検2級の勉強に役立った本などを紹介します。

1. 「独検対策2級新問題集」白水社
2. 「独検合格らくらく30日 2級」郁文堂
3. 「効率よく覚える ドイツ重要単語2200」白水社
4. 「新独検合格 単語+熟語1800」第三書房
5. 「改訂版 必携ドイツ文法総まとめ」白水社
6. 「ドイツ語リスニング」三修社
7. 「独検過去問題集 2013年度版 2級・準1級・1級」郁文堂
8. スイス紙"20 Minuten"のオンラインサイト:http://www.20min.ch

1と2でとりあえず試験に出るような問題の対策ができます。ただ2に出てくる予想問題や模擬試験は実際の試験と少しだけ形式が違います。独検2級は年に二回あるため、7には二回分の試験が解説とともに載っています。これは嬉しいのですが、少し高いのと他の級までもが一緒についてくるのが難点です。語彙に関しては3と4を一通りこなしましたが、それで十分でした。もちろん実際の試験にはこれらの本に載ってない単語も出てきましたが、読み飛ばしても回答に差し支えはありませんでした。文法の学習には5の本をリファレンスとして使いました。リスニングは6の本の最初の部分を試験の直前にやって、少しドイツ語の聴解に慣れたつもりです。この本は初級から上級までの問題まであるので、この先もまだまだ面白そう。あと暇な時には8のサイトでドイツ語の記事を読んでいました。スイスのドイツ語はドイツのドイツ語と若干の違いがあるものの、この新聞は名前の通り「20分で読める」ようになっているためか、他のニュースサイトと比べて記事が分かりやすいです。

2013年2月26日火曜日

仏検準1級合格

先週の木曜に仏検の結果発表があって、無事二次試験も合格する事が出来ました。わーい。
得点は40点中28点(合格基準点は21点)でそんなに良くなかったですが、まあ受かったのでよしとします。

準1級の二次試験は3分間準備、3分間スピーチ、4分間質疑応答、みたいな流れで、自分の場合スピーチのテーマは日本の大学の多さについてでした。とりあえず無難に「大学が多いのは教育の水準を維持するために必要かもしれないが、大学間でレベルの差がある状況は変えなければならない」みたいなことを言ってきたのですが、今思えば具体的に状況を変えるためには何をすればいいか言うのを忘れてしまいました。これは失敗。準備してる段階でスピーチの要点をもっとしっかり練るべきだったかも。そういえば明確な結論も示さなかったかも。

その後の質疑応答では主に「フランスでは○○だけど日本では○○なのね。」の言われるので、「はい、○○でしかも□□です。だめですね。」とこちらは返しました。途中から試験官の方がフランスでの状況を語り始めてて、自分よりも喋ってた時間が長かったと思います。確かに参考書には日本とフランスの比較をしよう、とあったから向こうとしては僕がそれについて言ってほしかったんだろうけど、さすがにフランスの教育事情には疎いですからね...。本当は昨今フランスで話題の同性結婚とか、去年の衆議院選挙についてとか、政権交代後の政治についてとか、日露・日韓関係が出てくると思って予習してたのですがあっけなく外してしまいました。まあ確かに大学の設置認可はつい最近話題にはなってましたね。

ともかくこれで2011年の春期に初めて仏検を受けてから準2級、2級、準1級と順調にステップアップしてます。さすがに今年の春期に1級は無理だと思うので、とりあえず今はフランス語の教室でDELF B2の勉強をしています。仏検準1級とDELFのB2はフランス語のレベルは大体一緒とされてますが、テストの形式が全く違うのでそう易々受かりそうにありません。日本のロシア語検定とロシア本国のロシア語検定(ТРКИ)の違いみたいなものですね。