2014年2月9日日曜日

独検準1級合格

お久しぶりです。
前の投稿から半年以上も経ってしまい、もう年も改まってしまいました。
その間何をしていたかですが、秋の間に何とか早めに大学を決めることができたので、11月に独検準1級の一次試験、そして先月にその二次試験を受けてきました。

独検に関しては実は既に夏休みの間、受験勉強と併行して準備をしていました(笑)。主に郁文堂の「独検合格らくらく30日 準1級」を8月に一ヶ月かけてやってました。その後、運良く独検の申込締め切り日の直前に大学から合格通知が来たので、予定通り(?)に出願して準備に本腰を入れました。その際に使ったのは三修社の「独検準1級合格講座」とおなじみの白水社の「独検対策準1級問題集」でした。三修社の本の方が馴染みやすいと言うことで、まずはそちらの方を一通りやってしまい、試験の一ヶ月前くらいになって白水社の本を使って実際の試験形式の問題や練習問題を問いていきました。そして直前には2級の時に使った三修社の「ドイツ語リスニング」を使って耳を試験に向けて慣らしておきました。

それぞれの対策本の特徴ですが、「らくらく30日」と白水社の問題集はまさに独検の対策に特化したものという印象を受けましたが、三修社の「合格講座」はドイツ語の能力を上げることが第一、独検対策は二の次というような感じで問題数は少ないものの、語彙対策としては派生語を感覚で掴ませるような解説があったり、読解に関しては重要な構文や読解のテクニックの紹介があったりしたりと、どこでもいつでも役に立つドイツ語の知識を養ってくれているように思えました。実際、今回単語集を買ったものの一度も使わずに合格できたのはこの本にあるテクニックのおかげだと思います。ドイツ語のニュースも大分分かるようになったし。ただ、試験本番では語彙の豊富さを問う大問1は全部不正解でしたが。まあ気にしない気にしない。

一次試験は去年の11月の末に前と同じく、家の近くの大学で受けてきました。上記のように初っ端からこけましたが、動詞と名詞の書き換え問題や読解の問題で挽回し、67.66%(合格点52.69%・平均点49.61%)で一次試験突破。その後1月末に二次試験だったのですが、上記参考書のティップスを読んだり、自己紹介文を準備した程度であまり準備しませんでした(^_^;)。

そして訪れた試験日。参考書とかには簡単な自己紹介の後に写真を提示され、それについて話し合う、という試験内容だと書かれていますが、実際には以下の通りでした。

(入室、着席、本人確認後)
「じゃあ、簡単に自己紹介をしてくれるかしら?」
「◯◯と申します。私はシューラーで、今東京に住んでます。以前はアメリカに3年、スイスに4年半住んでいました。英語、ロシア語、フランス語、ドイツ語とあと日本語が喋れます。」
「ん?あなたは何ですって?」
「シューラーです。」
「ああ、Schüler(学校の生徒)ね。」
(いきなり簡単な単語を聞き取ってくれなかった様子。)
「スイスにいる時ドイツ語を勉強したの?」
「はい。インターナショナルスクールで1年だけ勉強して、日本に帰ってきてから2年くらい独学で勉強してます。」
「ということはスイスドイツ語に堪能なのかしら?」
「いえ、ずっと標準ドイツ語を勉強してきたので。」
「聞いて理解することぐらいできる?」
「できませんね。」
「あらそう。そういえば、あなたの専門は?」
「いえ、私はまだ大学生じゃないので...」
「あら、そうだったわね。」
「でも、4月からルシースティックを大学で勉強します。」
「ルシースティック?何それ?」
(またも分からず)
「その、ロシア語とか...」
「ああ、Slawistik(スラブ学)みたいなものね。ところで出身は?」
「東京です。」
「あらま、東京生まれで海外育ち、それでまた東京ってことね。じゃあ、最初に渡された紙をひっくり返して写真を見て、何が見えるか説明してくれるかしら?」
(写真はどこかの街のトラム通りでした。)
「そうですね、トラムと自転車を持った女性に他にも人が幾人か見えます。以前住んでたスイスの街に似てるように見えます。きれいな写真ですね。」
「それはオーストリアの写真なの。」
「そうですか。」
「ところでヨーロッパでは中心部での車の進行を禁じて、こういうトラムとかの利用を推奨している街があるけど、そのアイディアについてどう思う?」
「いいアイディアだと思います。車がたくさん通ってると歩きにくいですからね。正直、東京という街は好きになれません。なんせ人も多いし車も多くて動きにくいですから。」
「じゃあ、そのアイディアを東京で実現することは出来ると思う?」
「東京みたいな大きな街では難しいと思います。」
「いや、たとえば中心部だけとか。」
「でも東京のどこが中心か、というのはなかなか分からないんじゃないですかね。」
「確かにそうね。」
(なんだか会話を断ち切ってしまったような...)
「少し話しを変えるけど、あなたは免許をとりたいとは思いませんか?」
「少なくとも東京にいる限りは思いません。正直、人が多い中で乗るのは怖いです。それにバスとか電車もありますし。」
「あなたの家には車がありますか?」
「はい。」
「よく使うんですか?」
「あまりよく使いませんね。父も出勤にはバスを利用するので。」
(本当は電車だが単語が思い出せずやむなく嘘をつく)
「あらそう。ではこの辺にしときましょうね。さようなら、良い週末を。」
「ありがとうございました、さようなら。」

...というような感じで、英検や仏検の準1級二次試験のようなスピーチや質疑応答といった堅苦しい試験内容とは違い、日常的な会話が出来るか否かを見るものであった気がします。どちらかというと仏検の2級の二次試験に近いです。

ちなみに英検・仏検・独検の準1級は全部合格したことになるのですが、それらを比べると問題の難易度自体はそんなに変わらないと思います。問題量は英検が圧倒的に多いですが。ただ、合格ラインや二次試験の難易度については独検の方が緩めだと思います。

さてと、ドイツ語は僕にとって本命でないので、準1級で大体目標達成です。ただ、ゲーテインスティテゥートの試験(ドイツ本国の検定)は今度受けてみたいです。ロシア語やフランス語みたく、B2レベルを目指そうと思います。